首都防衛シミュレーション

思考が切り開く新未来

ブログ開始より半年の状況

本ブログは何しろゼロからのスタートのブログです。全くの素人が地震をテーマとするとは大胆です。
しかし何しろ最も感じるのは食品物流の経験から来るものの見方を防災にも活かせるはずだという閃きです。

そこから導き出された西荻窪プランに関して日々考察を深め、調査を進展させて来て半年経ちましたがここに来て一つの大きな転機を迎えた感があります。その内容を説明します。

以下は調査事項のまとめです。(普通のウェブ閲覧による資料集めは除外しています)

●ネット上の各行政機関の資料精査(PDF等読み込み)
●電話による上記資料に関する各行政機関への問い合わせ
●東京ボランティアセンター見学
西荻窪プラン検証動画撮影の為現地視察
●杉並区役所視察
武蔵野市役所視察
静岡県清水区における水害関連の電話による問い合わせ

それらこの半年間の経験から以下のポイントを導き出しました。

地盤の問題が重要

ボランティアの組織形態の理解

国と都の関係性の理解

避難所の詳細

建築物の耐震基準の実際

この5項目を簡単に解説します。

地盤
東京都を簡単に長方形の箱と捉えてみて西側は武蔵野台地という硬い地盤で安全性は高い。
北は盛り土すなわち埋立地で地盤は悪い。液状化の恐れも高い。
北、及び東、は荒川と江戸川の削れた堆積地盤で軟弱な危険性の高い地盤。
つまり西以外は基本的に危険性は高い地域であると考えて良い。しかもその危険性に対しての行政の対応には疑問を感じ得ません。
敢えて全滅を狙い再開発をと言うとんでもない話も聞かれます。

要は北側、東側、南側の軟弱地盤地域の被害予想は明らかに甘く見積もられています。
つまり実際はもっと危険ということです。そして地盤的には西のみが安全地帯なのです。

ボランティア組織
国内で最も大きい組織、一般社団法人の社会福祉協議会が中心的な団体ですが色々な意見も聞かれています。

news.1242.com

ただしやはりボランティア組織間の繋がりや調整においては実際にはかなりの力を発揮することになるのでは無いかと感じています。
数名の職員の方と電話や実際に会って話してみた感想です。例えば他所からのボランティア参加の希望をすると窓口として現場の運営共々取りまとめるのがこちらの組織です。
行政各所による要請から参集されます。あと、交通機関の機能が回復したらと言う前提はありそうでした。危険地帯は回避するのでしょう。
またとても緩やかな感じのする組織と思いました。それぞれの方の自主性が尊重されそうな。
ぐいぐいと引っ張って行く感じがしませんでしたね。それも何かしらの傾向をもたらしそうです。
他県の災害派遣ならばほぼこちら一択でまとまりそう。ただし東京は一組だけではやはりカバーしきれ無さそうです。
” 色々な団体さんが入ってくると思いますよ ” とのことでした。

国と都の関係
ちょっと驚いた事があります。ある市役所の防災担当者の方とお話しをさせていただいている時に気づいたのですが、その方は内閣府すなわち国の首都直下型地震に対する災害対策本部の内容を全く知りませんでした。
有明(湾岸地域)に国と1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)が参集して現地災害対策本部が立ち上がることを。
市の方々は市をあくまで都庁の直属と認識しておられる様でした。組織図的には都は国の災対の下の様に思えるのですが。
要は両者(国と都)の絡みは悪そうでした。しかし建前論ですら存在していないと言うのはいかがなものかと。

先出の福和先生の指摘、東京は各主体がライバル視しあって争い合ってしまっているため連携しずらいと言うのはこれだったのかと言う感じです。

kapitaldefence.hatenablog.jp


しかしこれは場合によっては大問題ですよね。今後よくこの点を勘案して行くべきではないでしょうか。

例えば国道は国が、都道は都が管理といった持ち場の区分けは存在している様ですし、現場では当然絡むのでしょうけれど事前の段階の話し合いとかは 、、
と言う感じです。ご参考まで。

避難所のデータ
現状西荻窪プランの構築のためにまずは杉並区そして隣接する武蔵野市役所へ取材に行って来ました。避難所位置の記載された地図と備蓄されている物資の一覧表などを入手して来ました。
そして重要な情報
各避難所は杉並区の場合、例えば通常はそこは小学校だったとしても、

震度5強の揺れを記録したら 自動参集 となり自動的に避難所として切り替わる

そうです。
杉並区では区の職員4名が各避難所に派遣されるそうです。武蔵野市は7名でした。
そして地元の自治会等がボランティア的に運営を助けるという形だそうです。
この辺りは各自治体によって様々な形態があるそうです。必要に応じてボランティアセンター等の民間組織にオファーをかけて運営して行くと言うことです。
国の支援等は各省庁が内閣府の指示系統に従い物資や救助、補給路の開閉等の作業をそれぞれフォローアップして行く流れだと思います。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/005/260/r4bosaimapjapanese.pdf

建築物耐震基準の実際
以下のリンクは参考になります。ポイントとしてはH16年の熊本地震(最大震度7)でも、新耐震基準(現行基準)で建てられた建物の約15%が大破以上の被害を受けていると言う点。分母が巨大なだけに15パーセントとした所で何をか言わんやだと思います。建物の密集のレベル、地盤の内容、火事とのリンク等を考えるとやはり厳しく見積もっておかねばならないと思いますね。

www.asagei.com

 

以上のポイントを押さえて観るとあるシンプルな結論が導き出されました。

西荻窪プランについてです。

以下は既出の記事です。

apitaldefence.hatenablog.jp

次回記事にて公式に 西荻窪プランA として具体的なプランを公表したいと思います。

最も効果的且つ実現性の高い内容にまとまりました。是非とも次記事をおまちください。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。